オーロラの形は地球の磁場によって決まる


宇宙から眺めると、オーロラは北半球
の磁極(S極)と南半球の磁極
(N極)の上空に、明るい王冠の形を
して見える。オーロラ・オーバルと地
上から見えるオーロラ・カーテンの形
は地球の磁場によって決まる。

地球は巨大な磁石
どんな磁石のまわりにも、磁力(磁
石の生み出す力)の働く、目に見え
ない空間(「磁場」と言う)がある。
巨大な磁石である地球も、例外では
ない。どんな磁石にもS極とN極が
あるが、物を引きつける力が一番強
いのは、その両極である。北半球の
S極はコンパスのN端を引きつける
ので、針は北を指す。

地球が回転すると、その中心部にあ
る液体状の金属が動く。その動きに
よって電気が起こり、その電気に
よって地球に磁場が生まれる。太陽
系内の惑星で地球以外に磁場がある
のは、木星、土星、天王星、海王星
である。

 

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オーロラ・オーバル。
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磁石としての地球。
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磁気圏が地球を守る
地球の磁場は太陽風(太陽から吹き出される荷電粒子の流れ)
に対して見えない障害物となり、太陽風の吹き流れる方向を逸
らす。そのため太陽風は地表に達することができない。そし
て、太陽風が地球の磁場を圧縮し、その形を磁気圏と呼ばれる
彗星型の空洞に変え、太陽と地球の磁場が混ざり合い、磁気圏
内に複雑な流れができる。

 

役立つサイト:

磁気圏探検
"Exploration of
the Magnetosphere"

初心者のための
磁気圏ガイド

"A Beginner's Guide
to the Magnetosphere"

巨大な自然の発電機
発電機は磁場内で伝導体を動かすことによって電力を起こす。
太陽風(荷電粒子は伝導体)が彗星型の磁気圏(地球の磁場)
の周りを吹き流れる時、100万メガワットもの電力を生み出
す。その一部が極の上層大気で放電を起こし、ちょうどネオ
ンサインが光を出すように、光を出す。この放電現象に
よって放出された光が、地上からはオーロラとして見えるわ
けである。

 

空のオシロスコープ
オシロスコープの働きとオーロラの機
構は似ているので、オシロスコープの
働きを理解するとオーロラがどのよう
にして動くのかがわかりやすい。オシ
ロスコープは、スイッチが入れられる
と電子(エレクトロン)のビームが発
生する。この電子のビームがスクリー
ンに塗られている蛍光材にぶつかると
発光して、スクリーン上に映像が現れ
る。オーロラの場合は、高エネルギー
電子が気体の分子にぶつかり、上層大
気に映像を映し出すのである。

電子は負の電気を帯びているため、磁
石と同様に正の電気に引きつけられ、
負の電気に反発される。従ってオシロ
スコープ内にある正負の電気を帯びた
プレートを使って、電子のビームを一
方に逸らせたり他方に逸らせたりする
ことができる。

オシロスコープ内の複雑な構造が円筒
形のビームを作り出し、スクリーンの
上に円形の映像を作る。オーロラ科学
者は、それがオーロラ・オーバルを作
るプロセスに似ていることを発見した。
地球の電場、太陽風、地球の磁場が相
互に作用して地球の上層大気にぶつか
る高エネルギー電子を押したり引いた
りし、カーテンのように揺れて見える
オーロラの動きを生み出すのである。

 


オシロスコープと
オーロラの図
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オシロスコープの動き
(図は単純化してある)
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(15kb)を見てみよう。
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