オーロラの色は大気中の
原子・分子によって決まる

励起された時に出す光の色は、原子・分子によって異なる。
オーロラの色は酸素と窒素の出す色である。

 

酸素
酸素原子は緑色と赤茶色を発する。赤
茶色は人間の目で見える限界ぎりぎり
の色である。

thumbnail of different gases
異なる分子、異なる色。
クリックして
図を拡大してみよう。

窒素
窒素は分子がどのようにエネルギーを
得るかによって発光する色が異なる。

  • 電離した窒素
    高エネルギー電子は、窒素分子に
    衝突して、窒素分子中の電子を
    「たたき出し」て、分子を電離す
    る。窒素がいったん失った電子を
    取り戻して、もとの電子分子の状
    態になる時、余分のエネルギーを
    青みがかった色として発する。
  • 励起された窒素
    窒素は酸素と同様に励起される。
    つまり、高エネルギー電子のエネ
    ルギーを吸収し、そのエネルギー
    を放出する時に赤い色を出す。
thumbnail of spectrum
太陽のスペクトルとオー
ロラのスペクトルの比較。
クリックして
図を拡大してみよう。

色と高度
オーロラの色は、青、緑、赤である。オーロラカーテンの最上
部は赤、カーテンのすその部分はピンク、その間は緑白色であ
る。このように色が違うのは、高度によって大気中の原子・分
子の種類とその密度が異なり、また、酸素の発光のし方が異な
るためである。原子や分子の多くは、励起されたマイクロ秒後
に余分なエネルギーを放出し発光する。しかし、酸素の場合、
一秒ほどエネルギーを放出するのに時間がかかったり(その場
合は緑色の光を発する)、二分もかかったり(赤色を発する)
する。励起された酸素は、ほかの分子とぶつかった場合、
発光
せずに余分なエネルギーをその分子に渡すこともある。

非常に高度の高い部分では大気が薄く、また、大気中の酸素原
子の割合が大きいため、赤く発光しやすい状態である。もう少
し高度の低い部分では、窒素と、酸素が発光した赤、青、緑色
とが混ざり合って緑白色の光を発する。高度の低いオーロラ
カーテンのすその部分では、大気中の分子の密度が高く、酸素
は発光することができない。すその部分に見られるピンクが
かった色は、窒素の発光する赤と青色がまざったものである。

 

オーロラの光は日光と同じではない
プリズムを通して日光を見ると、赤か
ら紫までのいわゆる虹色が順番に並ん
でいる。オーロラの光のスペクトルに
はそのような色の連続性がなく、多く
の線と帯からなっている。線は原子か
ら、帯は分子から発するものである。

A. J. オングストローム(Anders
Jonas Angstrom、1814-1874)はオー
ロラの光のスペクトルが日光のスペ
クトルとかなり違うことを最初に発
見した人の一人である。


thumbnail of Angstrom
A. J. オングストローム。
クリックして図を
拡大してみよう。

 


UAF logoGI logoAsahi Foundation logo
Geophysical Institute
地球物理学研究所
903 Koyukuk Drive, University of Alaska Fairbanks, Fairbanks, Alaska 99775-7320
当サイト:2003年12月ウェブ作成者更新